世界の機関投資家が共同で、企業に対して気候変動への戦略や具体的な温室効果ガス削減への取り組みを分析する「カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト(CDP)」が発表した最新のレポートで、ロンドン証券取引所に上場している上位100銘柄(FTSE100)の企業のうち、最も二酸化炭素(CO2)を排出する企業の排出量削減目標が、気候変動法(Climate Change Act)で設定された英国政府の目標とかけ離れているということがわかった。
英国政府は2050年までに、全ての温室効果ガスの排出量を1990年比で少なくとも80%削減する法律で定め、カーボン・バジェット(5年毎の温室効果ガス排出量)を設定している。まずは、2020年までの目標として、1990年比で34%以上削減する必要がある。
CDPの報告によると、上位銘柄100社の温室効果ガス排出削減の平均目標値は2.5%で、英国の気候変動法で定められている2020年までの削減目標を達成するために必要な年間削減値である2.4%をわずかに上回っている。しかし、100社のうち、電気・ガス・水道などのユーティリティ分野およびマテリアル分野の24社が全体の排出量の84%を占めているにもかかわらず、平均年間削減値はわずか1.2%にとどまっているという。
レポートでは、このような企業の目標値が、国が掲げる目標と著しく乖離(かいり)しており、このままでは2020年の目標が達成できなくなることに懸念を示している。[土井 淑子]