
過去10年にわたり、世界的に温室効果ガスの排出削減努力が行われてきたが、米海洋大気庁(NOAA)や科学者らの研究によると、二酸化炭素(CO2)より1万倍以上の強力な温室効果を持ち、大気中での寿命が300年近くある温室効果ガス、トリフルオロメタン(HFC-23)の排出量は増加しているという測定結果が出た。
トリフルオロメタンと呼ばれるこの物質は、エアコンや冷蔵庫の冷却剤として使用されるクロロジフルオロメタン(HCFC-22)の副産物で、人間活動が生み出す最も強力な温室効果ガスのひとつといわれている。これまでHFC-23の排出量がその他の温室効果ガスに比べて少量であったために、気候変動に及ぼす影響がそれほど多大であるとされてこなかった。
NOAAの研究者は「HFC-23の排出を減らそうとする世界的な努力がなくては、大気中のHFC-23量は増加する一方だ。」と述べている。[土井 淑子]