
米ジョビー・エナジー(Joby Energy)が手掛ける空中風力タービンシステム。実現すれば、地上の風力発電より安定的に大容量のエネルギーを生産することが可能となる。(c)ecool/Joby Energy
空中風力タービンの開発を手掛ける米ジョビー・エナジー(Joby Energy)は、境界層上部と対流圏上部で稼動する空中風力タービンを開発中だ。600メートル上空で出力30キロワットの試作品の実験を開始し、初の実用モデルは300キロワット規模になる見通し。高高度の風に巨大なエネルギーがあることは新しいものではないが、パワーエレクトロニクスや制御システムなどの発展により、これを実用化する道が開けている。
多翼構造の風力タービンは、離陸時に推力を生産し、横風飛行中に電力を発電機に接続する仕組み。打ち上げの際、風力タービンには垂直離陸するための燃料が供給され、操業高度に到達すると、風力を使って横風飛行することになっている。
ジョビー・エナジーの創業者であるJoe Ben Bevirt氏によると、高高度の風力エネルギーがもつ潜在能力は8億7000万メガワットとみられ、地上の風力と比べて50倍以上も大きく、理論上は、この風力資源は世界中で活用可能だという。[松岡 由希子]