環境・CSR担当者訪問  

株式会社フェリシモ

フリースタイルな人のためのファッションカタログ「haco.」や、エコ商品やフェアトレード商品などを集めたエコカタログ「ecolor」などでオリジナル商品などを販売する株式会社フェリシモ。独自のダイレクトマーケティング手法で、ファッションから生活雑貨、手づくりキット、美容関連、食品まで幅広い商品を提案し、女性を中心に人気を集めている。エコや環境への意識も高く、ナチュラル志向の商品を多く販売しているが、それらはどのように企画され、発売へと至るのか。フェリシモが考える社会文化活動、CSR活動とは。コーポレートスタイルデザイン部の、鈴木啓美さんに話を聞いた。

    

取材/清宮恵子
写真/川上ふみ子

株式会社フェリシモ ふぇりしも  URL:http://www.felissimo.co.jp/
特色 フェリシモの経営理念は「しあわせ社会学の確立と実践」
「フェリシモ」という存在が、永続的発展的なしあわせな社会を
創り出す主体でありたいとの考えのもと活動を実施。
所在地 〒650-0035 神戸市中央区浪花町59番地
設立 1965年5月(現・株式会社フェリシモは2002年8月に分割設立)
業種 小売業
資本金 18億68百万円(2009年2月28日現在)
売上高 542億77百万円(2009年2月期)
代表者 代表取締役社長 矢崎和彦
従業員数 1,099名(2009年2月28日現在)

余った布でぬいぐるみを手づくり
お客さま参加型の社会文化活動

―さまざまな社会文化活動をおこなっていますが、どのような考え方で活動していますか?

お客さまと"ともに"できる活動を基本に考えています。フェリシモは「しあわせ社会学の確立と実践」という経営理念のもと、「ともにしあわせになるしあわせ」をテーマに事業活動を実践しています。これは、社会文化活動においても同じこと。どうやったら"ともに"しあわせになれるか、どうやったら沢山の人と"ともに"アクションできるか。フェリシモの根本に、そういう考え方があるのです。
お客さま自身も、「何かしたい!」という想いを抱えている方が多いんですよね。実際に、「フェリシモで何か企画をしてほしい」という声をよくいただきます。何かしたいけれど、何をどうすればよいか分からない、漠然としている......。そういう方々が参加しやすい仕組みをフェリシモが作り、アクションにつなげていければと思っています。

―活動のひとつである、フェリシモハッピートイズが好評とか。どんな内容ですか?

手元で眠っている洋服や余った布、毛糸でぬいぐるみを手作りし、世界のこどもたちに贈るプロジェクトです。活動開始は97年。当時の新入社員がアイディアを考案しました。型紙や編み図がセットされた参加キットを購入し、ぬいぐるみを作ったらフェリシモに送っていただくのですが、当時は布を募集するところから始めていたんです。その後試行錯誤を繰り返し、現在の方法に辿り着きました。出来上がったぬいぐるみは毎年クリスマスシーズンに神戸を中心に国内外で展示され、その後世界各国のこどもたちへ寄贈されます。これまでに生まれたハッピートイズは、3万体以上。ママ仲間と一緒に手作りをしたり、2体作って1体は自分のお子さんにプレゼントして、世界の抱える問題について考えるきっかけにしたり。皆さん楽しみながら活動に参加されています。1針1針気持ちを込めて作られたものには、お金とはまた別のパワー(価値)があります。「大好きな手作りで誰かをしあわせにできる」と、多くの方に共感していただいています。


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エコや環境を、お客さまと共に考える
生活雑貨大賞で商品化も実現

―エコや環境を意識した商品が多いのは、フェリシモの特徴ですね。
最近のヒット商品を教えて下さい。

フェリシモはすべての商品において環境への配慮をするよう努めていますが、中でもフェアトレード商品やエコ商品を多数集めたエコカタログ、「ecolor(エコラ)」が最近人気を集めています。たとえば、ホタテの貝殻から生まれた洗濯槽ナチュラルクリーナー。今までホタテの貝殻は使う用途がなくゴミの山になっていたのですが、研究の結果、ホタテ貝殻から作る焼成カルシウムにすぐれた除菌力があることがわかったのです。衣類と一緒に洗濯機に放り込むだけという手軽さと、消臭効果もあるという口コミで1年間で約15万個売れたヒット商品に。ほかにも、水を汚さないばかりかキレイにしてくれるというエコ洗剤・ミズットや、「ティッシュは白」という既成概念を払拭したブラウンティッシュなども人気商品です。ティッシュって、白くするのに10回以上漂白しているんですね。お客さまに「ティッシュは白くないと嫌ですか?」というアンケートなどを実施し、お客さまとともに作り上げた商品です。

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―お客さまと一緒に考えた、という商品も多いですね。お客さまの声を吸い上げる仕組みは?

まずは、フェリシモのお買い物方法の特徴が、結果的にお客さまの声を吸い上げやすい仕組みになっているのだと思います。フェリシモのお買い物方法は、コレクションをしていくという考え方。基本的には毎月1回お買い物をしていただくので、お客さまとも継続してお付き合いができるんです。毎月の注文のついでに、ひと言気になっていることを伝える。そんなふうにして、毎月多くのお客さまから声を頂戴しています。
また、「お客さまこそ生活のプロである」という考えのもと、お客さまにプランナーとして商品を企画していただく「生活雑貨大賞」というのがあります。日常の不便さを解消するアイディアや、暮らしをより豊かにするアイディアをお客さまから募り、商品開発に生かしていきます。これまでに81作品が実際に商品化され、現在26点が販売されています。

「私ぐらいやらなくても......」が、一番の敵
1,000万人で、世界を変える

―広報担当になり、CSRについて改めて感じることはありますか?

フェリシモは、CSRに対する関心や考えを、もともと社風として持っている会社なんですね。たとえば、タイムカードの横には使用済みの切手を集めるボックスが置いてあります。フェリシモが注文書の送料を負担する以前のエピソードですが、お客様からの注文書に貼ってある切手を集めて寄付をしていました。そのような活動は、創業当時から続けています。企業として大上段に構えるというより一生活者として身近なところから、できることをやろうという考えが商品企画や社会文化活動に反映されています。それにそもそも、会社とCSRは切り離しては存在しないと思うのです。企業というのは、社会に必要なモノ・サービスを提供している訳ですし、そうでなければ会社自体存続できない。でもCSRという言葉が、まるで新しい概念のように急に出てきて、皆「何か特別なことをやらなきゃ」と苦労したり、言葉に踊らされている部分もあると思うんです。そうではなくて、元々やっていたはずのことを、着実に一歩一歩取り組んでいけたらよいのではと思っています。

―今後の抱負を教えて下さい

今、全社的に"1,000万人で世界を変えよう!"というプロジェクトが進んでいます。5月から開始したばかりなので、具体的に何をどうするか、お客さまと一緒に企画中です。毎月1回発行のコミュニケーションペーパーやWEBなどでアンケートを募っています。「どういうことが必要だと思うか?」というところからお客さまに意見を聞き、一緒に考えていければと思っています。環境問題や社会活動の一番の"敵"って、「私ぐらいやらなくても......」とか「私だけやっても仕方ない」という発想だと思うんです。だからこそフェリシモは善意を集約する仕組みを提案して、一人ひとりの参加で、世界は変わるんだという事実をこの活動で実践していければと思っています。

―ありがとうございました。

編集後記:

今回取材にお答えいただいたのは、広報担当の鈴木さん。フェリシモのイメージを裏切らない、温かで優しい印象の方でした。フェリシモには、CSRや環境問題専属の部署は無いんだそう。皆がそれぞれの部署で、商品企画やサービスを通じて問題に取り組んでいるということでした。驚くのは、そのどれもがワクワク感やちょっとした遊び心に溢れているということ。だからこそ、お客さま参加型の活動が成立しているのだと感じました。"ともにしあわせになるしあわせ"というテーマのもと、今後どのような商品・サービスを提供してくれるのか。これからのフェリシモに、ますます期待したいと思います。

鈴木 啓美
鈴木 啓美:お客さまと

鈴木 啓美(すずき ひろみ)

株式会社フェリシモ コーポレートスタイルデザイン部 コーポレートコミュニケーショングループ

99年フェリシモに入社。入社以来、ファッションカタログ「iedit」編集に携わり、編集長も経験。05年、現在のコーポレートスタイルデザイン部へ異動。企業広報、商品広報、IRなど企業のコミュニケーション活動全般を担当する。

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