空調、照明などの設備を連携し、ビルの持続的な省エネを実現
中小ビル設備まるごと簡単連携システムを開発
三菱電機株式会社(執行役社長:下村 節宏)は、中小ビルの空調機や照明器具、各種センサーなどのビル設備を1台で連携制御できる統合コントローラーを用いた中小ビル設備まるごと簡単連携システムを開発しました。
本システムは2月16日(火)から2月19日(金)まで東京ビッグサイト(東1・2ホール)で開催される、冷凍・空調・暖房展「HVAC&R JAPAN 2010」に出展します。会場では、ビルの部屋を模した空間に空調、照明を配置し、統合コントローラーによる連携制御の実演と、居住者の位置や活動状況を検出して、人の活動状況や好みを考慮したパーソナル設備制御を実演します。
開発の背景
地球環境保護に向けて温室効果ガスの削減に一層の拍車がかかる中、ビル設備の消費エネルギーのうち約6割(※1)を占める空調と照明の省エネがますます重要になっています。改正省エネ法(※2)に対応して、ビル設備の持続的な省エネを進めるには、高効率機器の使用に加えて、運用管理の統合、および温湿度、電力量などのきめ細かな計測に基づく運用と制御が必要です。当社は昨年、温度センサーなどを内蔵した無線ネットワーク端末が自らの位置を高精度に検出することにより、改正省エネ法や欧州指令EPBDに対応した環境計測システムを構築でき、人の動きに応じたパーソナル空調制御などを実現可能にする次世代設備システム(※3)を世界で初めて開発しています。
しかし、空調と照明の双方を連携して制御できる従来のビル管理システムは、各設備システムの上位に置かれる大規模なシステムとなるため、棟数の多くを占める中小ビルへの導入は困難でした。
当社は今回、中小ビルの空調機、照明器具、各種センサーなどのビル設備を1台で連携制御できる統合コントローラーを用いた中小ビル設備まるごと簡単連携システムを開発しました。
(※1):業務用ビルにおける省エネ推進の手引き2009((財)省エネルギーセンター発行)
(※2):改正省エネ法:エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部を改正する法律、2009年4月施行
(※3):2009年1月22日発表「環境計測の省力化やさらなる省エネを実現する次世代設備システム」
主な開発成果
1.空調機、照明器具などのビル設備を連携制御できる統合コントローラーを開発
空調コントローラーをベースに、他の機器の制御線を接続する汎用入出力機能と、接続機器を連携させる拡張設定機能を備えた統合コントローラーを開発しました。空調機、照明器具から入退室を管理するセキュリティーシステム、温湿度や電力などの計測センサーに至るまでの各種ビル設備を直接接続して、中小ビルの設備を1台で連携制御できます。接続した機器間の連携条件やセンサー入力に基づく制御などは、パソコンから自由に設定でき、入居者の使用形態や省エネニーズなどの実情にあわせた制御条件の調整や、入居者の入れ替えに伴う変更も容易です。
本コントローラーはフロア単位、テナント単位に導入でき、中小ビルに限らず、大規模なビル管理システムの下位に設置することもできます。
2.人の活動状況と好みに合わせたパーソナル設備制御が実現可能に
既に開発した位置検出機能付き無線ネットワークに対応した端末を携帯電話に付加し、これを各居住者が携帯することで、居住者各人の在否や外出からの帰社など、エリア内の居住者の位置から活動状況が把握できます。また、各居住者が暑い、寒い、体調などの好みを携帯電話で入力すれば、活動状況と合わせ、これらを集約した空調、照明の制御(パーソナル設備制御)が実現可能で、個人の満足度と最大30%の省エネが得られます。
今後の展開
今後、本システムを実際のビルに設置し、より使いやすい設備システムをめざして、運用面の課題などを検証し、事業化に向けた開発を推進します。
特許
国内22件出願中、海外 2件、7カ国出願中
