 |
「“エコ”דIT”に、新しい可能性がある。」
スターフリートリサイクル株式会社 代表取締役社長 中田 将来
|
|
2009年07月28日 更新
取材/清宮恵子 写真/川上ふみ子
|
幼い頃からなぜか起業家に憧れていて、将来は社長になるんだと勝手に決めていました。17歳で高校を中退し、初めての起業。HP制作を主軸に事業を始めたのですが、経営の基本や会計がまったく分からず、すぐに挫折。やはりまずは勉強が大切だと痛感し、大検をとって大学で経営学を学びました。2002年、21歳の時に現在の会社の前身にあたる合資会社エンタープライズを設立。その頃からリサイクル事業を始めています。
以前から環境問題に興味があり、NPOが主催するリサイクルを手伝ったこともありました。その時感じたのが、リサイクル事業の効率の悪さ。POSシステムすらないリサイクル屋さんが多いんです。もっとITのツールを使えばビジネスの可能性が広がるのでは、と思いインターネット上のリサイクル事業に乗り出しました。店舗を持たない分、買取価格を高く設定でき、商品の回転も1~2週間と早い。顧客にとってもいちいち店舗に行かなくて良いわけですから、利便性が高いんです。個人間の売買によるトラブルの心配もないですし、今後もネットリサイクルは需要が増えるのではと見込んでいます。
はじめはモノ自体が集まらなくて、苦労しました。知り合いから要らない商品を回してもらったり、落ちているゴミで売れそうなものはないか、その辺を歩いてみたり(笑)。地道にやり続けましたね。人の採用にもすごく苦労した。リサイクルというと、あまりきれいなイメージがないようで、最初の頃はなかなか人が集まりませんでした。
一番変化を感じるのは採用活動ですね。現在2010年度の新卒採用活動をしているのですが、すでに1,200名以上の応募が来ている。この業界で、さらにベンチャーの会社ですから、これはすごいことなんです。数年前は"エコ"というキーワードに魅かれる学生なんてあまりいなかったと思うのですが、今は違う。応募者の中には、高学歴の方も多いんですよね。さらに当社の場合"IT"というキーワードもある。"エコ"×"IT"という組み合わせに、新しい可能性を見出す学生が多いようです。
それから、ここ1~2年の経済危機。リサイクル事業は不況に強いと言われていますが、当社も例外ではなく、3月は昨年同月比で250%の売り上げを達成しています。倒産した会社からOA機器を買い取る、なんてことも最近はよくありますね。
お客様はそれほど意識していないでしょうね。何も意識せずに、環境問題へ貢献できるのが一番良い方法なのではないでしょうか。一般に中古品の売買をするお店はリサイクル屋さんと呼ばれますが、正しくは"リユース"屋さん。材料や燃料にして再利用する"リサイクル"より、環境負荷が少ないんです。だからと言ってそれを強く訴えるのではなく、お客様には単純に得をさせる。その結果として、環境問題へも貢献できればと考えています。
環境ビジネスに限らず、何事もやってみないと始まらないので、まずは行動してみることが大切なのではと思っています。自分が興味を持てること、夢中になれることをやる。ありきたりですが、それに尽きると思います。
まだ20代という中田さん。学生の頃から起業しているせいか、非常に落ち着いた印象を受けました。ビジネスの右も左も分からないところから、現在まで続けてこられている理由については、「当たり前のことを当たり前にやっているだけ」。若い大胆さやスピード、実行力を持ちながらも、地道に努力を続けた結果が今に繋がっているのだと感じさせられました。"エコ"×"IT"にはまだまだ色々な可能性があると語ってくれた中田さん。今後どんなビジネスを展開していくのか、注目したいと思います。