インタビュー  

有限会社 MFCテクノロジー 代表取締役 村田 誠

代表取締役 村田 誠:有限会社 MFCテクノロジー

「研究者だから自信がある。これからは、燃料電池の時代がくる」

有限会社 MFCテクノロジー
代表取締役 村田 誠

取材:清宮 恵子

有限会社 MFCテクノロジー えむえふじーてくのろじー  URL:http://www.mfc-technology.com/
特色 燃料電池のエキスパート。燃料電池のコンサルタント事業を中心に、カーボン・黒鉛メーカーであるSGL GROUPグループの燃料電池用スタック部材の共同開発・販売も行う。
本社所在地 埼玉県川越市松江町1-5-5
電話 049-237-7866
設立年月 2004年9月
業種 燃料電池関連業
代表者 村田 誠

次世代型のエネルギー、
「燃料電池」が生活を変える

―MFCテクノロジーの主な事業内容は?


燃料電池コンサルティングが主な事業です。燃料電池は環境に優しい次世代の電池として注目を浴びており、現在自動車産業をはじめ各メーカーが研究・開発に力を注いでいます。

―燃料電池について詳しく教えて下さい。


中学生の時に理科で「水の電気分解」を習ったと思いますが、覚えていますか?水に電気エネルギーを加えると水素と酸素に分解する、というあれです。燃料電池は、それとまったく反対の化学反応。「水素と酸素を反応させて、水と電気を取り出す」という非常にシンプルな仕組みです。電気を作り出すのに発生する副産物は水だけ。環境に優しいうえに、水素さえあれば自力で発電し続けられるんです。使い切ったら捨てられる運命にある乾電池や、電気を補充しなければならない充電池と大きく異なる点ですね。

―燃料電池が一般にまで普及したら、私たちの生活はどのように変わるのですか?


例えば携帯電話。"充電をし忘れて、会話の途中で電源が切れてしまった"なんて経験、誰にでも身に覚えがありますよね。おまけに電池が切れたら、数時間は充電をしなくてはいけない。 もし燃料電池が普及をすれば、充電の待ち時間はせいぜい数十秒でしょう。発電効率が高く、短時間でエネルギーを得られるのが特徴です。環境に優しいという意味では太陽電池も注目を浴びていますが、短時間でエネルギーを得ようと思えば相当な面積が必要です。燃料電池は小型化が可能という意味でも非常に期待されているエネルギーなのです。

「必ずいつか、陽の目を浴びる」
研究者から起業を決意

―ご自身で起業された経緯は?


きっかけは勤めていたドイツ・ヘキスト社の事業整理でした。ヘキスト社はライフサイエンス事業に主軸を置くこととなり、私の研究分野である化学工業は内容を整理することになったのです。この事業整理の結果SGLカーボングループに転籍となったのですが、そのうち、ずっと一企業の中でやっているだけで良いのか?という疑問が頭をもたげました。燃料電池が陽の目を浴びる日は必ず来る、という確信もあった。だからこそ、会社の都合で制約を受けて仕事をするより、大変かも知れないけど自分自身で会社を立ち上げよう、そして燃料電池をもっと広く普及させよう、と決意したのです。

―周囲の反応はいかがでしたか?


皆驚いていましたね。燃料電池は既にある市場ではないので、収入に直結しにくい。物を売って収入を得るというより、物自体を一緒に作っていき、そのプロセスの中でお金を頂くという形式でないと難しいんです。会社を継続するには収入が不可欠ですから、その部分を一番心配されました。

―研究者から経営者になるという点で、不安はありませんでしたか?


いえ、ずっと研究者だったからこそ起業できたんです。この分野は素人がすぐに手を出せるものではありませんし、どんな人と議論をしても燃料電池に関しては絶対に負けない自信がある。 経営者としては初心者でしたから、キャッシュフローの重要性などは思った以上でしたけど(笑)。それ以上に、技術者としての自信が強みとなって、現在まで会社を継続できているのだと思います。

業界を挙げて普及に取り組み
5年後には一般普及も

―競合はいるのですか?


もちろん日本の大手メーカーは外部のコンサルタントに頼らなくても十分な情報収集力は持っていますし、燃料電池に関連するコンサルタント企業は私の他にもありますが、競合というより協働関係にあると言った方が良いでしょう。何せこれからの業界ですし、それぞれの専門がある。私のように燃料電池の部材に強い会社もあれば、システムに強い会社もある。そういう会社と協力し合って、燃料電池全体を盛り上げていきたいと思います。クライアントとも一緒に開発をしていくというスタンスなので、長期的なお付き合いが多いですね。

―今後のビジョンは?


燃料電池を誰もが馴染みのあるものにしていきたいです。燃料電池が一般化されるのは5年ほどかかると思いますが、そう遠くない未来だと思いますよ。最終的に目指すのは燃料電池による電気自動車。おそらく2020年代になるでしょう。10年~15年後と予測されています。燃料電池の普及に向け、少しでも貢献していきたいと思っています。

―最後に、環境ビジネスを考えている方へメッセージをお願いします


テレビや雑誌、インターネットなど情報メディアが言うことを鵜呑みにせず、自らの頭で考えて行動してほしいと思っています。環境=地球温暖化、CO2の削減と極端に考えているのは日本だけ。メディアの影響が大きいと思っています。常にものごとに疑問を持って接すること。情報が溢れる世の中だからこそ、今何が大切か、真実を見極める目が必要だと思います。

―ありがとうございました。

編集後記


まだまだ一般的には知られていない、「燃料電池」。これからの私たちを支える存在になるということは、間違いなさそうです。自ら研究をしていただけあって村田さんの言葉には説得力があり、 大きな情熱も感じました。今後燃料電池がどのような発展を遂げ、私たちの生活と関わってくるのか。コスト面や法整備など課題はたくさんありそうですが、今後も注目を続けたいと思います。

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