インタビュー  

サステナジー株式会社 代表取締役 山口 勝洋

代表取締役 山口 勝洋:サステナジー株式会社

サステナブルな社会は家庭から。再生エネルギー普及でゼロ型ライフを目指す。

サステナジー株式会社
代表取締役 山口 勝洋

取材/清宮恵子
写真/川上ふみ子

サステナジー株式会社 さすてなじー  URL:http://www.sustainergy.co.jp/
特色 サステナジーのコンセプトは、新しい循環持続型の社会をみんなで創っていく仕組みを提供すること。 「循環持続型社会の種」を拾い集め、「新しい循環持続型社会の木」を育てること。
本社所在地 東京都高輪1-25-2
設立年月 2009年
資本金 2650万円
代表者 山口 勝洋

"懐を痛めない"サービスで
家庭の太陽光発電導入を促進

―先日開始した「03ソーラーライフ」とは、どのようなサービスなのですか?


山口:太陽光パネルの設置から後のメンテナンス・故障修理までを17年一括してサポートする太陽光発電の「利用サービス」です。これまでは初期費用やその後の故障修理代などで何かと支出ばかりが目立った家庭での太陽光発電ですが、国の補助金や固定価格買い取り制度の活用、さらにはグリーン電力証書の取引制度までフル活用してパッケージ化し、17年という法定耐用期間において、各家庭が採算の取れる仕組みを確立しました*。「03ソーラーライフ」で太陽光を導入すると、故障・修理時の追加費用は一切かからず、今まで支払っていた電気代と変わらぬ金額で、導入費用や月々の電気代が賄えます。つまり利用者は、"懐を痛めない"で、太陽光発電を自分のものにできるという訳です。(*ご家庭の条件により、17~20年程度で採算が取れます)

―サービス開始の裏には、どのような背景があったのですか?


山口:従来の太陽光発電の販売は、環境に良いことならあまりお金のことは気にせず行動する、ヒーローのような、いわば環境の「マニア層」に支えられて普及をしてきました。これだけ環境問題が叫ばれても、普及率は全国の世帯数の1%台にしか及びません。太陽光パネルは購入に200-300万円かかり、"高い"という印象が大きかったんですね。制度の再整備されてきた今年でも、補助金は地域によってまちまち。さらに点検費用・故障/修理費用など予想外の出費がかさむことも見えており、販売方法も訪問販売が中心で、売ったら終わりの売り切り型。情報が少なくサポート体制も整っていないので、10年の保証期間を過ぎた人は「この先自費を払ってまで太陽光を続けたいかは分からない」という人まで出てきています。「これは何とかしないとな」と思い、太陽光をもっと広く普及させるためには、今までと全く違う考え方が必要だと考えました。


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「03ソーラーライフ画面 3分ほどで簡単に診断可能」

―どのような方々をターゲットにしていますか?


山口:環境に貢献したいという気持ちはあるけれど、金銭的なに損をする負担はちょっとまだできしたくない。そういう「進歩層」の方々に人達に使って頂きたいと思っています。本当の普及は、採算さえ取れれば行動に移せる20%程度いらっしゃると想定しているこれら「進歩層」20%の方々に広まってから。「共同プロジェクト」という考え方でみんなが参加してくれれば、再生エネルギーの普及率はさらに大きくなると考えています。

―サービス名「03ソーラーライフ」の"0の3乗"にはどのような意味があるのでしょうか?


三木:03とは、3つのゼロを示しています。1つめは、0(ゼロ)円エネルギー。初期費用ゼロ、故障/修理費ゼロなどサービス内容を示しているだけではなく、将来的に家庭での創り出すエネルギーを追加コストのかからない再生エネルギーに変えていきたい、という想いが込められています。2つめは、0(ゼロ)Emission。地球にとって悪影響なものを後世に残さない、という考え方です。そして最後は完全循環の円を表す「0」。2050年ビジョンでは家庭でのCO2排出をゼロにすると言っていますから、このサービスはビジョンを実現するための第一歩だと考えています。CO2ゼロを考えた時、家庭での対策は一番取り組みやすいと思うんです。各家庭での単位は小さいですし、使用するエネルギーの種類もだいたい見えている。それぞれの人がやる気になれば変えることができますから、まずは家庭という単位からサステナブルな社会を目指していきたいと思います。


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きっかけは、一本のメールから
元経営コンサルのメンバーが創業に参画

―起業のきっかけを教えてください


山口:サステナジーという会社を起業する前から、自然エネルギー・省エネルギーを事業としてやっていくためさまざまな活動を始めていました。2003年頃でしょうか、資源エネルギー庁の新エネ産業ビジョンというのを作っていたことがありまして、太陽光を普及させていくには何が課題かというのを一度整理したことがあるんです。すでに太陽光を設置したオーナーさん達の団体があって、多くの意見を聞いたりもした。そこで、販売方法があまりにも一辺倒で、現実的な発電量などの説明も不足がちで、気持ち良く受けてくれる人の少ない訪問販売にそれでも業界として依存している、という課題が浮かび上がってきたのです。これはもっと知恵を使って普及させていく方法がまだまだたくさんあるだろう、と考えたのがもともとのきっかけでした。

―お二人がサステナジーに参加することになったのは?


三木:三人が以前勤めた経営コンサルティングの会社には、OB/OGが集まるメーリングリストがあります。そこに山口さんから「自然エネルギー系の事業をやっているんだけど、誰か手伝ってくれる人はいませんか?」という誘いのメールがあり、それがきっかけとなりました。僕は山口さんと面識はありませんでしたが、すぐに手を挙げたんです。子どもの頃から、ほぼ無限にあるエネルギーと言えば太陽しかない、これを使うことができれば世の中の多くの問題を解決できると考えていました。だから昔から自然エネルギーをやりたかった。ただビジネスにするには難しいと知っていたので、なかなか実現できずにいたんです。そこへ既にビジネスとしてやっている人が現れたので、それはぜひ一緒にやりたいな、と。

大藪:僕も大学時代から環境系のことをずっとやりたくて、大学卒業後はアメリカのNG0でインターンの経験もしてきました。ただ、当時はまだ環境を軸としてビジネスができる次元ではなかったので、経営を身につけるためにコンサルティングの会社に入りました。その後30歳までに自分のやりたいことを実現しよう、と準備を進めていたところ、山口さんからのメールに出会ったのです。

―実際に起業して、周囲の反応は如何でしたか?


三木:一番多かったのは、「なぜ環境?」という反応でしたね。それってビジネスになるの?って。
大藪:もともとビジネスをやっている人たちは、会社を見る軸が「どれだけ儲かるか」なんですよね。でも僕らの軸は、「サステナブルな社会をどうやって作っていくか」。だからビジネスの目的を説明しても、なかなか周囲に理解されず苦労しました。でも不思議なもので、始めていくと、だんだん共感者が増えていくんです。この仕事の面白いところですね。

―起業して一番大変なところは?


山口:「サステナブルな社会をどうやって作っていくか」というミッションがある一方で、やはり会社として事業を継続させていくためにはきちんと売り上げを確保していく必要がある。思った以上に準備に時間がかかりましたから、限りある資金の中で、時間との競争という面は常にあり、スピードの原動力にもなっています。

大藪:組み上げるのが想像以上に大変だったんです。太陽光設備を製造する人、販売する人、工事をする人、修理をする人、資金を提供する人......。すべて別々に存在していて、太陽光パネルの機器も国内外から持ってきている。それらをすべて良い条件の下にまとめてワンパッケージにするというのは結構大変でしたね。

三木:逆にいえば、ユーザーは今まですべて自分で調べて各関係業者に連絡を取り、条件を交渉しなくてはならなかった。非常に面倒だったんですね。今は僕たちが顧客のフロントに立ちサービスを提供することができますから、ユーザーにとってはとても分かりやすくなったと思います。はじめに苦労した分、今は必要なピースがすべて揃った状態。このままサービスが離陸して走り出せばうまくいくのではと思っています。

普及の鍵は、進歩層にあり
サステナブルな社会づくりで世界を変える

―今後のサービス目標、抱負を教えてください


山口:当面は導入件数1,000件を目指して頑張りたいと思います。本当にこのサービスを実現するためには、相当にこだわっていく必要があると思うんです。長期にわたってきちんと発電するためには、発電量を毎月チェックしましょうとか、異常があればすぐに点検しましょうとか、最初の工事の時に長持ちする部材や工法を使いましょうとか、そういうチェック品質を確保し続ける方法を確立していく必要がある。大変だ仕事量は多いとは思いますが、そういう細かなところまで、とことんこだわっていきたいですね。

大藪:環境でもエネルギーこの分野は成功事例が本当に少ないんです。エネルギーも安かろう悪かろうを買い続ける社会ではなくて、良いものを長く使い続ける社会に変わっていかないといけない。まずは、私たちがサービスを始めて、周りの人たちから受け入れてもらえれば、きっと、社会に普及していくと確信しています。変えなくてはいけない。そういう社会になれば、このサービスはきっと受け入れられると確信しています。

三木:まずは進歩層に広げるところから。彼らに広がれば、「儲けられるんだったらやるよ」というフォロワーの人達にも、きっと意識改革が起こるはずです。それが起こったら、世界を動かす第一歩。本気で世界を変えたいと思っているんです。このサービスを世界的なビジネスモデルにして、サステナブルな社会に変えていきたい。そして世界の戦争と貧困を根絶させたい。それが最終的な、大きな目標ですね。

―最後に、環境ビジネスを考えている方へメッセージをお願いします


三木:環境ビジネスに限らず、一旦独立したのにまた大手の企業に戻ってしまうという人は案外多いんですよね。でも、一度やると決めたことなので、なるべくその場に踏みとどまって粘って欲しい。そのためにはちょっとやそっとのことでは諦めないくらい好きなことを事業に選んでほしいと思います。環境ビジネスも事業化は難しいのですが、まだまだフロンティアな部分が大きいので、工夫次第で色々なことがやれるのではないかと考えています。

大藪:初心を忘れずに。みなさん熱い気持ちを持ってやり始めると思うんですよね。ただ、既存の社会の仕組みが環境を軸として成り立っていないので、すごく苦労すると思うんです。苦労してしまうと、どうしても簡単な方に流れてしまいがち。1つ妥協をすると、結局すべてが妥協の産物になってしまい、今までと何一つ変わらないものができあがってしまう。僕たちも何度も挫折しそうになりましたが、やはりこだわり抜いて良かったなと思っていますから、同じような志を持つ人には是非頑張って頂きたいと思っています。

山口:環境エネルギーの分野は本当に多くのチャンスが色々と既に見えています。この分野にはまだまだ本気で入ってきている人材は少ないですから、社内外含めどんどん仲間に入ってきてほしいです。みんなで盛り上げていければいいなと思っています。何も恐れるものはありません。

―ありがとうございました。


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03ソーラーライフ http://www.sgrid.jp
太陽光発電を10年以上もしっかりサポートする
日本初の太陽光発電利用サービス
「長い間、太陽光発電を利用したい!」というお客様のために、
「03 ソーラーライフ」では、しっかりと発電する状態を常に保ちます。
メンテナンスや故障修理などへの追加費用は一切、いただきません。
当然、メーカー保障の切れる10年以降もしっかりとサポートします。
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編集後記


今回初めてとなった、創業メンバー3名への取材。それぞれの想いが重なることで、サービスにかける情熱がより伝わってきたように感じました。ちなみに役割分担は、山口さんが旗振り役と事業開発、三木さんが戦略やマーケティング、大藪さんが業務プロセスやシステムなどインフラ全般。それぞれ役割は違えど、共通するのは真っ直ぐな熱い情熱と、その情熱を具現化する実行力。今後のサステナジーの活躍に、ますます期待したいと思います。

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